終の棲家

自分の終の棲家についてよく考える。犬と一緒に森の中で暮らすのが私の理想とするところだった。昨日三隅上の杉山と言うところを訪ねてみた。その昔銀山 銅山で栄えたところらしい。今は集落には2軒の家を残すのみ。誰もいないと思って訪ねたところ、88歳のおばあさんが玄関先に座っているではないか?驚いた。


航空写真で見ると、おそらく所さんの番組に出られる程の、山の中の1軒屋。私の理想とするところだ。


しかしおばあさんの話を聞くと、理想とは程遠いものだった。
鹿 猿 猪の庭となり、人間がそこで小さくなって暮らしている。先日の大雨の際はこの橋が浸かってしまったら、陸の孤島になるからと、知り合いの家に避難したらしい。
水道はない。飲料水は買ってくるらしい(おばあさんは家から出ないので娘さんが町から運んでくるようだ)久々の訪問客だったのか?私達を歓迎してくれた。お茶も出んばかり・・もうすこししたら栗拾いにいらっしゃいと誘っていただいた。おおらかなおばあちゃんだ。警戒の素振りは微塵もない。そもそもこんな山の中で犯罪はあり得ないのだろう。時々遊びに行くには桃源郷だが、住むには・・自分の無力さを感じた。


横を流れる小川にはカニを取る仕掛けがしてあった。仕掛けの主は、おばあさんではない。遠方からカニを捕獲に来る人がいるらしい。捕獲禁止なのだが、この山奥では誰も来ない。高値で売れるらしい。
珍しい植物も自生している。「まむし草」というらしい。


果たして、カリンとミカンとこの環境で暮らしていけるのか?無力な自分を痛感する。88歳のおばあさんはその昔、嫁に来てからずっとここだから暮らしていけるのだろう。
そもそも私だったら、若いときにこの環境に嫁には来なかっただろう。
さて、台風が心配されるもののベジ・テラスはいつも通りの営業です。今週の土曜日は「夜ベジ」もあるよ。待ってまーす。
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