時雨山観音

 三隅 沢江にある「時雨山観音」その昔はお堂を守る女性がいた。私が記憶している時分ですら、かなりの高齢であったと思う。おそらく50年位前の話。母曰く小島部落から風呂敷包みを抱えて毎日一人で登って行き、夕方下りていく日々だったらしい。誰かに頼まれたわけでもなく、ただ信仰心故の行動だったそうだ。実は私は2人の死産の後に3人目としてこの世に生まれた。出産前に観音様にお参りし(おそらくお参りしたのは祖母)やっと元気に授かった子らしい。お礼参りに行った際にこの女性が「恵子」と名付けたというエピソードがある。子供のころ父と何度か登ったことのある、私にとっても思い出の山であり観音様なのだ。そして新しい登山靴のデビューがこの観音様というのも何か縁起がいいじゃないか。

いざ・・


近場の観音様と思いきや、本気の登山。木漏れ日が美しい。中央の土管は住友セメントのパイプ。


時雨山・・いい名前だ。雨が多いのか?


観音堂。とても素晴らしく厳かな感じ。何となく記憶も蘇ってきた。亡くなった父を思って少しうるっとくる。


以前は、ここにおばあさんがいたのだ。それで思い出したが最近読んだ
「阿弥陀堂だより」文春文庫 南木佳士 が良かったのでここでご紹介。べジ文庫にあるよ。良かったらどうぞ。


今週は何かご利益がありそうだ。秋真っ盛りのべジ・テラス。カリンもミカンもばあちゃんも食欲モリモリ。



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